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ハリボテのように 頼りなくて 少し 不細工な 星 ソレを つくった 小さな指が くすぐったそうに 離れていった はりめぐらせた 紺色の天幕 は 夜空 眠っている 羊のヌイグルミ は 浮かぶ雲 壁に かかった 大きな皿 は 月 縫い付けられた 硝子玉 はぐれたボタン ビールの王冠 そんなものら は 星の群れ ベッドのそば に 吊るした紙製の星 は 北極星 部屋のなかに 手作りの夜空が広がった 小さな指の持ち主は満足そうに ぐっすり眠って夢をみる 船長になったベア と 空飛ぶ船で 冒険にでかけた PR |
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アンティークという名の喫茶店に私はいました。 西洋的で懐古趣味の雰囲気があちらこちらに満ちています。 ここはケーキ屋さんと紅茶や珈琲の専門店をくっつけたようなお店。 はじめて来るお客さんよりも、長年通ってくる常連客の方が多いんじゃないのかと思います。 私はこのお店に来てまだ数ヶ月ほどで、いまだに少しの緊張と共に席につくのです。 お店の中は、外の時間よりもゆっくりと時間が進んでいるような気がします。 言葉がうまく使えない私でも、幻想的な空間というのに間違いはないと断言できます。 三日月やウサギやスプーンや陶器のお皿、大きな振り子時計やお店の店員さんまで、そこいらじゅうに匂いたつ不思議で非日常的な空気を持っているのです。 りんごのパイがホールごと宙を旋回しながら向こう側へ落ちるのを見ました。 ぽろり、とフォークの先からミルフィーユをこぼしてしまったのは内緒です。 ぽかん、と口をあけて呆けていた私は、遠くのテーブルにいた店員さんがチラリとこちらに視線をやるよりも一瞬はやく正気に戻ることが出来ました。 ごくり、と気を落ち着けるために喉を潤したのですが、さきほど見てしまった向こう側が気になってどうしようもありません。 ちろり、と眼だけを動かして向こう側を見てしまいそうになるのを何とか抑えて、無事に、何事もなく、お店を出て帰路につくことができました。 それにしても、さっき見た向こう側はいったいなんだったのでしょう。 -------------------------------070624 |
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あなたの知らない世界 を わたしの知る世界 に したいのです 。 そういう モノ ら で わたしを埋め尽くしてしまいたいのです 。 ( こんなふうにおもう わたしはなんて 傲慢で臆病 で 浅はかで低俗 なのでしょう 。) ( 欲深な 無感動な 怠惰な 矛盾した まわりくどく 単純 で 漆喰で塗り固めたような そんな自分 。) ( こんなふうに嫌悪するたび 安心もするというのは なんと嫌気のする作業でしょう 。) わたしは別に あなた など 気にはしていないのです 。 ただ 未だ知り得ぬ モノガタリ を この身に宿らせて ゆきたいだけなのです 。 そう わたしは じつをいえば ほんとうのところ あなたのことなど 何も知りはしない し 、 あなたという存在にさえ 気をかけたこともなく 見たこともないのです 。 出逢うこともない 誰カ に 負けることなく そして 勝つことも無く わたしはわたしのままで 、 ものがたり という 世界に 身を 浸し そして モノガタリ の 一部 に なろう と あがき 、 浸りきることもなく ただ 外側を撫ぜるように 吟味し 指に触れたモノを抜き取るのです 。 あなたも知らない世界 を わたし の 世界 の 一部 に してしまいたいのです 。 見知らぬその人も知らぬ そういう モノ が わたしは欲しい 、そして すれ違うその人も知る そういう モノ も わたしは欲しい のです。 世界は わたしの欲しいものばかり 欲しくないものばかり 。 そんなトコロです 。 さしだされたものを受け取るのはむずかしく 、 選び取ることもむずかしい という こと を 忘れてはいけない と 思うのですが どうなのでしょうか 。 そういえば あなた という存在はなんなのでしょう 。 いまだ辿りつくことのない 先 の モノなのでしょうか 。 わたし としては まだ見ぬ あなた が モノガタリ で あることを 望むばかりです 。 ------------------------------- |
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その箱に囚われたワタクシには、もうどうすることも出来ませぬ。 ただただ魅せられるままに、其れ等を享受するのでございます。 ながくくねる管が身体にまとわりつく状況には賛成しかねますが。 暗澹とした淵から滑り落ち、見上げて浮かぶ感触を不快とは思いませぬ。 -------------------------------070607 |
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薔薇の淡く色づく蕾 の胸飾り 雲の糸で織ったブラウス と 蜘蛛の糸で編んだ レースの日傘 身にまとうドレス は 空とインディゴと 水の滴をまぜてつくったストライプ模様 時折しゃべる 白鳥の柄が素敵 きらきら くるくる 日傘が回る 足元には ぴかぴかの靴 かかとを鳴らせば 空への旅がはじまる 薔薇の花びら色したリボン は 壜詰めのジャム を 蝶々結び 星のきらめきをとじこめた髪留め いくつも いくつも 頭を飾る それは まるで雨のしずく -------------------------------070606 |
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一瞬にして甘美な刺激に生まれ変わり
困惑を含んだ恐怖さえ あなたの虜となるでしょう 石から切り出されたつもりだった 甘美と柔らかく身体とかしれませんね 黒い髪は、睫毛の悲哀へと変わりましょう 一瞬にして甘美な刺激に生まれ変わり これより流す涙は 困惑を含んだ恐怖さえ あなたの目を捉えれば あなたのために用意したのです さあ、あなたのために用意したのですから どうぞ、あなたのお気の冷たささえ忘れて たとえ身の内に残る一片の すべて 石から切り出された彫刻の像というの悲哀へと変わりましょう あなたに捧げるものは ひざをついた床の冷たささえ忘れて たとえ身の悲哀へと変わりましょう すべて たとえ身の内に残る一片の 乳白色のお気の召すまま とじた瞼、すべらかな肌、睫毛の影がちらちらと震えているか 黒い髪は柔らかく渦巻き、灼けた と、シュシュは思ったの♪ *このエントリは、ブログペットの「シュシュ」が書きました。 |
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今日と昨日に降る雨は、誰かのために流す涙なのです 昨日と今日に落ちる雷は、もう動かない誰かの代わりに、打ち鳴らす鼓動なのです 誰かとだれかが同じくした時間はとても短い けれどもそこに含まれた内容物は、誰かのカタチをすくいとれるほど膨大(ぼうだい) だれかと誰かの距離は、幾多の星をつないだよりも長く 背中合わせに手をつないだ先で、誰かがだれかに笑いかける ああ、いまだ眼裏(まなうら)に輪郭のこすその人よ どうか、どうか 安らかに その身を白い衣に包ませ どうか、どうか 清らかに むかしも合わせたその手を もうなにも零れ落ちないようにしっかりと組み合わせ どうか、どうか 忘れずにいられるように 眠りついて閉じた瞼を 我が心に焼き付ける どうか、どうか 遠く近い旅路が安らかなものであれと 投げかけるコトバに答える声はなく もうきくことのないその声に想いを馳せる さあ、船出は今 このとき 白をその身にまとい 世界を夢見ながら セカイを見ることもなく深く 安らかな旅路は 空高く浮かぶ白い月へと 天高く広がる星々群へと つづく つづく |
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