最近読んだ本のご紹介。
『ひつじ探偵団 -Glennkill-』
レオニー・スヴァン/著 小津 薫/訳 早川書房
緑ゆたかなアイルランドを舞台に、むくむくの羊たちが殺人事件の謎を解き明かすために大奮闘するお話。
羊たちから、「わたしたちの羊飼い」とよばれている老羊飼いのジョージが、グレンキルの牧草地で殺されたことからストーリーは始まります。
次々にあらわれる謎に挑むのは、世界一賢い羊のメイプル、記憶力抜群で食いしん坊の鯨のモップル、サーカスにいたことのある黒い牡羊のオテロ、瞑想にふける哲学的なゾラ、最長老サー・リッチフィールド、伝説の羊メルモス・・・などなど個性に満ちた羊たち。
事件解明のため人間観察をしたりと積極的に行動する羊たちだけど、人間の行動は羊たちには理解するにはムズカシくて・・・
のんびりと日々を過ごしていた羊たちは犯人をみつけることができるのでしょうか。
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ひつじ、のモチーフが好きです。
ここ数年、小物やぬいぐるみなどのデフォルメされた愛らしさに心惹かれます。
羊の写真などを使ったファイルなども、見るたびに(同じものなのにもかかわらず)何枚も欲しくなってしまいます。実際、すぐそばに羊の群れがいたら逃げ出してしまうでしょうが。
この作品を読むと、羊たちの行動や生活を垣間見ることができてとても面白いです。
それにむくむくの羊が身近に感じられて、まわりで見かける羊たちがいっそう可愛らしく思え、それぞれの個性を感じられるので、羊が好きな人や動物が好きな人にはオススメのお話。(野見山響子さんの描く、可愛いひつじたちの表紙もそれぞれの特徴がでていてすばらしいです)
本を読み進めるうちに、きっと羊たちの中で自分のお気に入りが出来るはず・・・
ワタシは中でも食いしん坊の鯨のモップルや、哲学的な牝羊のゾラが特にお気に入りです。
あとは群れの中で一番むくむくした羊のクラウドとかね。
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